アメリカで使うSIMを探していると、料金がドルで書いてあるものと円で書いてあるものが出てきます。同じくらいの金額に見えるのに、どちらを選べばよいのか迷うところだと思います。
先に、いちばん大事なところをお伝えします。変わるのは為替だけではありません。請求の日付、カードの明細に出る名前、支払いに使えるカードの種類、解約したときの返金まで変わります。現地に長くいるほど、この差が効いてきます。
海外SIMを9年ご案内してきました。「どちらが安いか」ではなく「どちらが自分の滞在に合うか」で選べるように整理します。
この記事の要点
- 円払いは、請求額が最初から決まります。ドル建ては請求のたびに円換算額が動きます
- ドル建ての差は「レート」だけではありません。カード会社の海外事務手数料が別に乗ります
- 円払いは、明細に日本の事務局名が出ます。何の請求か分からなくなりません
- どちらも請求は30日ごとで、暦の月末ではありません
- 迷うときは、滞在が3か月を超えるかで決めてください。超えるなら円払いのほうが読みやすくなります
1ドル建てで払うと、何が起きるか
アメリカの通信会社と直接契約すると、料金は米ドルで請求されます。日本のカードで払う場合、請求のたびに、その日のレートで円に換算されます。
ここで見落とされやすいのが、換算のときに乗る手数料です。
ドル建ての請求で、円の支払額が決まるまで
- アメリカ側がドルの金額を確定します
- カードの国際ブランドが、その日の基準レートで円に換算します
- カード会社が海外事務手数料を上乗せします(多くのカードで1.6〜2.2%前後)
この上乗せは、レートとは別にかかります。「今月は円高だったのに、請求額が思ったより下がらない」と感じる原因はここです。
手数料の率はカード会社ごとに違います。お使いのカードの規定でご確認ください。当社では分かりません。
毎月いくら違うのか
仮に月50ドルのプランを1年使うとします。レートが動かなかったとしても、海外事務手数料が2%なら、1年で12ドルぶんが上に乗ります。
ここにレートの動きが加わります。年の途中で10円動けば、月50ドルなら1か月あたり500円ほど変わります。金額としては大きくなくても、毎月いくら引かれるのかが読めないのが、長期滞在では気になるところです。
2円払いにすると、何が変わるか
イエローモバイルのアメリカSIM(USモバイル回線)は、日本円・日本の事務局へ支払い。為替レートの変動を気にする必要がありません
つまりプラン料金が円で決まっているので、請求額は毎回同じです。レートも海外事務手数料も間に入りません。
明細に出る名前
クレジットカードの利用明細には「YellowMobile日本事務局」と表示されます
これは地味ですが効きます。ドル建てだと明細に英語の社名が並ぶため、何の請求か分からなくなって問い合わせることがあります。日本語の事務局名で出れば、家計簿でも経費精算でも迷いません。
支払いに使えるもの
クレジットカードまたはデビットカード(銀行口座からの引落しは不可)
銀行口座からの引落しは選べません。カードを持っていない場合は、先にご相談ください。
3どちらを選んでも、請求は暦月ではありません
ここがいちばん取り違えやすいところです。
請求は30日ごとです。月末締めではありません。
暦の1年間に13回の請求が発生する年があります 引落しは更新日の前日。初回は開通日の前日「毎月1日に引き落とされる」と思っていると、だんだん日付が前へずれていきます。30日ごとなので、1年でおよそ5日ぶん早くなり、年によっては13回目の請求が来ます。
カードの締め日と重なる月があることだけ、頭に入れておいてください。それを知っていれば困りません。
プランを途中で変えたとき
プラン変更はいつでも無料。ただしサイクル途中で変更すると**変更日から新しい30日サイクルが始まり**、残り日数・残データの返金や繰り越しはありません
つまりサイクルの途中で変えると、残っている日数とデータは消えます。変えるなら、更新日の直前に変えるのがいちばん無駄が出ません。
4税の扱いが2つに分かれます
円払いだと、明細に消費税の付くものと付かないものが並びます。
| 何の代金か | 消費税 |
|---|---|
| プラン料金 | 消費税の課税対象外(不課税) |
| 事務手数料・再発行手数料・送料 | 事務手数料・再発行手数料・送料は消費税込み |
経費で精算する方は、ここを分けて記録しておくと後が楽です。「同じ請求なのに税の扱いが違う」のは、間違いではありません。
最初にかかる手数料は、eSIMなら1,500円、物理SIMなら2,000円です。
5やめるときのことを、先に見ておく
払い方を決めるときは、やめ方も一緒に見ておくほうが安全です。
- 連絡の期限 … 次回引落し日の7営業日前までに連絡
- 費用 … 解約・他社への番号移行は無料
年払いにしている場合はご注意ください
年払いを途中で解約した場合、未使用期間分の返金は原則ありません帰国の時期が読めないうちは、月払いから始めてください。あとから年払いへ変えられます。年払いと月払いのどちらが得かは、滞在の長さで分岐点をまとめた記事に置いてあります。
6滞在の形で選ぶ
| こういう滞在 | 向いている払い方 | なぜ |
|---|---|---|
| 1〜2週間の旅行 | どちらでも構いません | 請求が1〜2回で終わるので、差が出ません |
| 1〜3か月の短期滞在 | 円払いが読みやすい | 帰国後にも請求が続くことがあります。金額が固定なら止め忘れに気づけます |
| 半年以上の駐在・留学 | 円払い | 毎月の額が動かないので、生活費の見通しが立ちます。経費精算も分けやすくなります |
| アメリカに口座と現地カードがある | ドル建ても選べます | 現地カードなら海外事務手数料が乗りません。円払いの利点は薄くなります |
いちばん下の行が、正直なところです。現地の銀行口座とカードを持っている方には、円払いの強みはあまりありません。まだ口座がない、あるいは日本のカードで払い続ける方に向いています。
7払い方より先に確かめること
通貨の話の前に、先に見ておくと手戻りが少ないものが2つあります。
- ☐ 端末 … SIMロック解除済みでVoLTE対応の端末が必要。eSIMの場合はeSIM対応端末
- ☐ アメリカの住所(郵便番号) … 申し込みで聞かれます。ZIPコードの調べ方を先に読んでおくと、手が止まりません
また、現地の電話番号がないと進めない手続きがあります。送金アプリの本人確認はその代表です。データだけのeSIMでは通らないので、番号が付くものを選んでください。
8一時帰国するときに効くこと
日本へ一時帰国している間も、アメリカの番号で認証コードを受け取りたいことがあります。銀行や大学のログインで使うためです。
条件があります。渡航前にアメリカ国内で回線を開通し、通話・SMS・データ通信を利用した実績が必要です。アメリカ国外で初めて開通した回線は対象外です
日本にいるうちに申し込んで、日本で開通させた回線は対象になりません。渡米してから開通させてください。
日本での通信そのものをどうするかは、番号とデータを分けて考える記事にまとめてあります。
9よくある質問
円払いのほうが、結局は高いのではないですか
レートが円高に大きく動いた月は、ドル建てのほうが安く済むことがあります。円払いは「安さ」ではなく「毎月の額が動かないこと」を選ぶ払い方です。そのぶん、海外事務手数料が乗らない点は円払いが有利です。
途中でドル建てから円払いに変えられますか
別の会社の契約になるため、切り替えではなく新しく申し込む形になります。番号を引き継ぎたい場合は、解約する前にご相談ください。順番を間違えると番号が戻らなくなります。
いちばん安いプランはどれですか
いまのところ2,180円/30日のものがいちばん安いですが、データが2GBで、超えると止まります。追加購入もできません。連絡が取れないと困る場面が多いなら、5,480円/30日のものから見てください。
家族の分もまとめて払えますか
回線ごとの契約になります。まとめ払いをご希望の場合は、人数と滞在期間を添えてお問い合わせください。一緒に考えます。
支払い方法を変えたくなったら
カードの変更はいつでもできます。更新日の直前は処理が重なるため、数日前までにお知らせください。
払い方は、あとから変えられます。先に決めておくべきなのは「どのくらいいるか」と「現地のカードを作るか」の2つです。この2つが決まれば、通貨は自然に決まります。
この料金と条件は2026年8月13日時点のものです。プランの内容や価格は変更になる場合がありますので、お申し込みの前に最新の内容をご確認ください。



