オーストラリアへの留学やワーホリを控え、通信費を節約しようと中古スマホの購入を検討する人は少なくありません。ただ、買う前に知っておくべき重要なポイントがあります:iPhone 8やiPhone Xといった比較的新しい機種でも、eSIMに非対応という落とし穴です。
この記事でわかること
- iPhone 8・Xが eSIM非対応である理由と、対応機種の見分け方
- オーストラリアで利用できるeSIM対応スマホ機種一覧(iPhone・Android)
- Telstra・Optus・Vodafoneなど主要キャリアの対応状況
- 中古スマホ購入時の確認チェックリスト
- データ専用 vs 電話番号付きeSIM:用途別選択基準
- オーストラリア到着後の実際の設定ステップ
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1iPhone 8・Xはなぜ eSIM非対応なのか
eSIM搭載の最初のiPhoneは「iPhone XS/XR」
9年間のeSIM・海外SIMサポート経験から申し上げると、eSIM対応機種の判定は「発売時期」で決まります。Appleの場合、eSIM機能を搭載した最初のiPhoneは 2018年9月発売の iPhone XS・iPhone XR です。
iPhone 8やiPhone 7は、それより前の世代に当たるため、以下の制限があります:
- 物理SIMカード(SIMスロット)のみ対応:従来のプラスチックカード型SIMしか認識しません
- デジタル化されたeSIMのプロファイルをインストールできない
- SIMの抜き挿しが必要なため、複数キャリアの同時利用が不可
eSIM(embedded SIM)とは、スマートフォンに組み込まれたチップに、SIM情報(プロファイル)をデジタルで書き込む方式です。物理カードが不要になり、オンラインですぐに契約・切り替えが可能。留学やワーホリでキャリア変更が多い人にとって非常に便利です。
Apple以外のメーカーでのeSIM搭載時期
Android機種の場合、メーカーやモデルによってばらつきがありますが、おおむね以下の目安が参考になります:
- Google Pixel:Pixel 3以降(2018年10月以降)eSIM対応
- Samsung Galaxy:Galaxy S20以降(2020年3月以降)eSIM対応
- その他(OnePlus・Xiaomi):機種により異なるため、個別確認が必須
購入予定の中古スマホ型番が分かったら、メーカー公式サイトのスペック表で「eSIM対応」の記載を探しましょう。「Dual SIM」「nano-SIM + eSIM」という表記があれば対応です。
2オーストラリア対応 eSIM機種完全一覧
iPhone(推奨)
オーストラリアのキャリア(特にTelstra)との相性が良く、日本人ユーザーが最も安心できる選択肢です:
- iPhone 11以降すべてのモデル
- iPhone 11 / 11 Pro / 11 Pro Max
- iPhone 12 / 12 mini / 12 Pro / 12 Pro Max
- iPhone 13 / 13 mini / 13 Pro / 13 Pro Max
- iPhone 14 / 14 Plus / 14 Pro / 14 Pro Max
- iPhone 15 / 15 Plus / 15 Pro / 15 Pro Max(最新)
- iPhone XS / XS Max / XR(古めですが、まだ実用的)
iPhone 11・12・13は中古市場に出回っている台数が多く、価格も手ごろです。オーストラリア向けはこの世代がおすすめです。
Android(Google Pixel推奨)
Android選択時は以下を参考に。ただし、オーストラリアキャリアとの相性確認が別途必要な場合があります:
- Google Pixel 3以降
- Pixel 3 / 3a / 4 / 4a / 5 / 5a
- Pixel 6 / 6 Pro / 6a
- Pixel 7 / 7 Pro / 7a(推奨)
- Pixel 8 / 8 Pro(最新)
- Samsung Galaxy S20以降
- Galaxy S20 / S21 / S22 / S23 / S24
- Galaxy A52以降(廉価モデルながらeSIM対応)
- その他:OnePlus、Motorola、Xiaomiなどもモデルにより対応。個別確認が必須
Androidはモデルの種類が多く、同じメーカーでも「eSIM対応・非対応」が混在します。中古購入前に、型番を確認して必ずメーカー公式スペックを確認してください。
3キャリア別eSIM対応状況(Telstra・Optus・Vodafone)
オーストラリアの主要3キャリアのeSIM対応情報をまとめました。どのキャリアを選ぶかで、利用できる機種や料金体系が変わります:
| キャリア | カバー率 | eSIM対応 | 向く利用者 | 料金帯 | 日本語サポート |
|---|---|---|---|---|---|
| Telstra | 98.8%(全国最高) | ✅ 対応 | 郊外・遠隔地への移動が多い人 安定性重視 |
やや高め | パートナー経由で あり |
| Optus | 98%程度 | ✅ 対応 | 都市+周辺部バランス コスパ重視 |
中程度 | 限定的 |
| Vodafone | 97%(都市中心) | ✅ 対応 | 都市滞在のみ | 最安級 | なし |
Telstra経由のeSIM利用(イエローモバイルなど)
9年のサポート実績から見ると、Telstraのネットワークを使ったeSIMが留学生・ワーホリユーザーに最適です。理由は:
- カバー率98.8%:オーストラリア全土で最強
- 郊外・遠隔地でも圏外になりにくい
- イエローモバイルなど日本企業のeSIMパートナーが提供しており、日本語サポートが受けられる
- eSIM対応機種なら、オンライン完結でプロファイル取得が可能
Telstraベースのパートナー企業(イエローモバイルなど)であれば、日本から事前申し込み→オーストラリア到着後、最短24時間で利用開始できます。
Optusのコスパと使い勝手
都市部の大学キャンパスやシドニー・メルボルン市内に留学する場合、Optusのesimも選択肢です:
- Telstraより安い料金設定
- 都市~周辺部の5G対応が進みつつある
- ただし、郊外移動が多い場合は要注意
Vodafoneは都市特化・郊外圏外リスク
Vodafoneは最安値ですが、ウーロンバッタ(Wollongong)やタムワース(Tamworth)など地方都市で圏外になる報告が多いです。ワーホリで地方就職を考えている人は避けた方が無難です。
4中古スマホ購入時の注意点&チェックリスト
重要な確認項目
オーストラリア用に中古スマホを購入する場合、以下の順番で確認してください:
SIMロックの確認:購入国のキャリアロックが解除されているか(オーストラリア用は必須)
バッテリー健全度:中古の場合、80%以上あるか目安。オーストラリア1日観光で200%消費するリスク
OS対応バージョン:最新eSIMプロファイルに対応するiOS / Androidバージョンに更新可能か
物理的ダメージ:液晶割れ・背面ダメージがないか。オーストラリアでの修理は高額
盗難・詐欺商品でないか:eMEIで確認(中古販売業者に依頼)
SIMロック解除の必須性
日本国内で購入した中古スマホの場合、「日本キャリアのSIMロック」がかかっている場合があります。これを解除しないと、オーストラリアのeSIMが認識されません:
- 購入先キャリアの確認:ドコモ / au / SoftBank のいずれかを確認
- SIMロック解除申請:各キャリアのウェブサイトで手続き(本人確認が必要な場合あり)
- 数日後、ロック解除完了メール受信
- オーストラリアでeSIM設定時に、ロック解除済みの状態で実施
オーストラリア到着後は、キャリアの窓口連絡が難しくなります。必ず日本出発前に済ませましょう。
バッテリー劣化のリスク
中古スマホで見落としがちなのが「バッテリー劣化」です。オーストラリアでの実使用を想定すると:
- 都市観光でGPS・マップ連続使用で1日50~80%消費は当たり前
- バッテリー健全度が60%以下なら、外出時にモバイルバッテリーが必須
- 現地修理(バッテリー交換)は$100~200/回かかる傾向
iPhoneなら「設定 > バッテリー > バッテリーの状態」、Androidなら設定のバッテリーメニューで確認できます。購入時にこの数字を質問しましょう。
5データ専用 vs 電話番号付きeSIM:用途別比較
eSIMには大きく2種類があり、滞在期間と用途で選択が変わります:
| タイプ | 特徴 | 料金 | 向く人 | 設定難度 |
|---|---|---|---|---|
| データ専用eSIM | インターネット通信のみ SMS・音声通話なし |
$15~25/月 (10GB前後) |
短期旅行者(1~4週間) 日本への連絡は VoIP オンリー |
やや簡単 |
| 電話番号付きeSIM | SMSと音声通話も利用可 ローカル番号取得 |
$20~35/月 (データ+通話無制限など) |
留学生・ワーホリ(3~12月) アルバイト面接・銀行口座開設で SMS 認証が必須 |
標準的 |
なぜ電話番号が必要か
オーストラリアで3ヶ月以上滞在する人は、電話番号付きeSIMが必須です。理由は以下の通り:
- 銀行口座開設:Commonwealth Bank等でSMS認証が求められる
- 求人応募・面接:雇用主から電話・SMSで連絡が来る
- シェアハウス契約:大家・物件管理会社の確認電話が入る
- 医療機関の予約:病院・歯科からのリマインドSMS
- Uber・配達サービス:ドライバー確認の電話・SMS
オーストラリアの電話番号は「+61」で始まり、例えば「+61 2 9999 1234」といった形。最初の「0」を除いた形で記述されることが多いです。
データ専用で我慢できるケース
以下のケースなら、データ専用eSIMでも対応可能:
- シドニー大学など、大学のWi-Fiで大部分をカバーできる
- WhatsApp / LINE / Google Voice で国際通話・SMS認証をカバー
- バックアップとして物理SIMカード(現地購入の通常SIM)を別途用意
6オーストラリア到着後の設定方法(実践ガイド)
ステップ1:出発前の準備(日本で実施)
- eSIM提供企業から「QRコード」または「アクティベーションコード」を取得
メール等で受け取り、スクリーンショットを保存しておく - スマホの「設定」で「モバイル通信」を開く
- 「eSIMを追加」 → 「QRコードを読み込む」を選択
- プロファイルがダウンロードされ、アクティベーション待機状態に
QRコード読み込みと初期プロファイル設定には、Wi-Fi接続が必要です。出発前に家のWi-Fiで試すことを推奨します。
ステップ2:オーストラリア到着直後(空港)
- 空港のWi-Fiに接続(Qantas Free Wi-Fi等)
- スマホ「設定」 → 「モバイル通信」 → 新しいeSIMプロファイルを確認
- 「このラインを使用」をタップし、アクティベーション開始
- 5~30分待つ(提供業者によって異なる)
- 4Gマーク出現 → 接続成功
Telstraベースのパートナー(イエローモバイルなど)なら、アクティベーション完了時にSMS確認メッセージが届きます。これが目安です。
ステップ3:複数eSIM併用時の設定
日本の回線を残したい場合(国内への緊急連絡用など)、デュアルeSIMを活用:
- 「設定」 → 「モバイル通信」で両方のeSIMが表示されている確認
- 「主回線」に Telstra系のオーストラリア回線を設定
- 「副回線」に日本の MVNO(IIJmio等)を残す
データを副回線に割り当てず、必要時のみ手動切り替え - オーストラリア滞在中は、データ使用を主回線に固定
副回線がアクティブなままだと、意図しない国際ローミング料金が発生する可能性があります。必ず「モバイルデータ」を主回線のみに設定してください。
ステップ4:トラブル発生時の対応
まれに「eSIMが認識されない」というトラブルが発生します。その場合:
- 機内モード ON/OFF:スマホを飛行機モードにして15秒待機、戻す
- スマホ再起動:電源を完全オフにして30秒後に起動
- Wi-Fi再接続:一度Wi-Fiを切断して再接続
- キャリア設定を手動選択:「設定」 → 「キャリア」で「Telstra」を選択
- それでも失敗なら、提供企業のサポート連絡**(24時間対応のパートナー推奨)
イエローモバイルなど、日本企業パートナーであれば、日本から電話・メール相談が可能です。出発前にサポート情報をスマホに保存しておきましょう。
7よくある質問
8判断基準&選択フロー
【ケース 1】シドニー大学に留学予定、期間 1年
推奨選択:iPhone 12/13 中古 + 電話番号付き eSIM(Telstra系)
- 中古iPhone 12/13なら価格も手ごろで、耐久性も十分
- 大学Wi-Fi カバー外での移動時、Telstra 98.8%カバーで安心
- 銀行口座・アルバイト・学生住宅契約で、電話番号が必須
- 事前に日本で SIM ロック解除を済ませ、到着後 24 時間でアクティベーション
【ケース 2】メルボルン観光 2 週間
推奨選択:データ専用 eSIM + 既存スマホ(eSIM 対応機なら)
- 短期なので新規購入は不要。今持ってる iPhone XS 以降 or Pixel 3 以降 で十分
- ホテル・カフェ Wi-Fi で大部分カバー、不足分をデータ eSIM で補う
- 設定簡単で、帰国後は削除するだけ
【ケース 3】ワーホリで地方就職検討(シドニー外)
推奨選択:iPhone 11 以降 + Telstra 系電話番号付き eSIM
- Vodafone では地方で圏外リスク。Telstra 98.8%カバーは必須
- 地方でのアルバイト面接・シェアハウス探しで電話番号が不可欠
- 中古 iPhone 11 なら $300~500 程度で手に入りやすい
【ケース 4】すでにオーストラリアにいて SIM 切り替え検討
推奨選択:現在の eSIM 対応スマホで、Telstra 系乗り換え
- 新規購入不要。オンラインで新 eSIM プロファイルを取得・切り替えするだけ
- 数時間でアクティベーション完了
- 電話番号も同時取得できるパターンが多い
まとめ:中古スマホは「eSIM対応機種の事前確認」がすべてです。iPhone なら XS 以降、Android なら Pixel 3 以降を基準に、購入前に必ずスペック確認。そして日本出発前に SIM ロック解除を済ませれば、オーストラリア到着後は快適なインターネット環境が手に入ります。
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